妊娠中~産後の症状
(妊娠中のさまざまな症状、逆子、安産のためのケア、産後のケア)
鍼灸は、薬を使いにくい時期でも安心して受けられるケアです。初めてのご出産で不安を感じられている方、また、前回のご出産で、微弱陣痛、出血が多かった、産後の回復に時間がかかったという方も、どうぞご相談ください。体調や週数に合わせて、無理のない姿勢で受けることができます。
妊娠中のこんな症状に施術をしています
つわり、さかご(逆子、骨盤位)、頻尿、便秘、むくみ、
頭痛、肩こり、腰痛、恥骨痛、おなかの張り、こむらがえり、不眠、冷え
さかご(逆子、骨盤位)の鍼灸
--全身を診ます
逆子矯正のための鍼灸では、赤ちゃんがぐるっと回りやすいような環境をつくるように施術します。
張りがなく、ゆったりとしたお腹になるように。
お腹が張ってしまう原因を探すため、全身をチェックします。
--使うのは主に手足のツボ
逆子治療で有名なツボ「至陰(しいん)」は足の小指に、「三陰交」はくるぶしの近くにあります。その他にもツボはたくさんあり、お体を拝見してツボを決めますが、主に手足のツボを使います。お腹に鍼を使うことはありませんので、ご安心ください。
--逆子の鍼灸。いつころから受けるのがよい?
28週以降の検診で「逆子」と診断されたらなるべく早くご連絡ください。
逆子は予定日が近づくにつれて自然に「頭位」に戻る場合も多いので、28週の検診では、まだ「少し様子をみましょう」と言われることが多いようです。しかし、自然に頭位になる率は徐々に低くなります(特に32週以降)。早い週数のうちに頭位になっていてほしいですね。
鍼灸を取り入れた場合でも、週数が遅くなると矯正は難しくなってきます。しかし、鍼灸による逆子の矯正率は、自然頭位変換率よりもそれぞれの週数で高くなることが、学会(全日本鍼灸学会)で報告されています。
できるだけ早い週数での鍼灸をおすすめします。
--自宅でできる逆子のお灸
自分でできるお灸もあります。「台座灸」といって、(鍼灸師でない)一般の方でも安全にできるお灸です。治療室で受けていただく施術(逆子矯正の場合は週2回程度)に加えて、ご自宅で毎日お灸をしていただくことをおすすめしています。
「ミニお灸教室」(40分)で、(1)「台座灸」の使い方のコツと(2)ツボの探し方をご指導しています。
安産のための鍼灸
妊娠期間を元気に過ごせることが安産につながります。体調不良のある方はその症状を改善してゆきましょう。不調のない方でも、その状態を維持し出産予定日まで過ごせるように鍼灸がサポートします。
5ヶ月を過ぎて安定期に入ったら、ご自宅でも「安産灸」を始めましょう。
産後の鍼灸
次のような症状にお悩みの方に鍼灸施術をおすすめします
-乳腺炎
-産後の体の回復に
-子育てによるさまざまな症状(肩こり、腰痛、腱鞘炎、疲れ、他)
妊婦さんと「冷え」
からだが冷えていると、免疫力の低下、代謝の低下、筋肉の収縮などにより、さまざまな症状が起こります。冷えがある妊婦さんでは冷えがない妊婦さんに比べて、早産、前期破水、微弱陣痛、遷延分娩などの割合が上昇したという研究報告もあります(中村幸代:妊婦の冷え性がもたらす異常分娩の解明、2011)。
妊娠中の症状の症例
症例9 妊娠中の症状 つわりで動けず痛めた肩と腰
来院者: 30代女性 期間:2022年8月 通院回数:1回 症状: 第2子妊娠中(16週)の妊婦さん。つわりが重く、寝たきりが続くにつれ(一時入院治療もあり)、左の首肩と腰に痛みがでてきた。また、10 日ほど前からつわりが軽快し、少しずつ起きて生活することができるようになったところ、長男にだっこをせがまれ、腰痛はさらに悪化した。 施術と経過: ずっと体の左側を下にしていたとのこと。首を右に倒す動作では左の首すじの広い範囲に強いツッパリ感がおこる。また、頭と首の境(左側)のあたりに、強い痛みを感じているポイントがあり、その部位の硬さを確認した。 腰は、椅子から立ち上がる動作や前かがみ動作で右より左腰が痛む。 手や足のツボに鍼をしたところ、左の首すじのツッパリ感が消失。頭と首の境にあった強い緊張もゆるみが見られた。臀部とふくらはぎにも強い緊張があり、側臥位でその部位に鍼をすると、左腰の痛みを感じることなく前かがみ動作ができるようになった。 まとめ: 同じ姿勢で寝ていたために、圧迫されていた肩と腰に痛みが起った。それぞれの緊張を起している原因点に鍼をすることで症状を解消することができた。
症例30 妊娠34週 第2子 逆子
来院者:40代女性 期間:2023年10月 通院回数:2回 頻度:1週間に2度 症状: 27週の検診から、ずっと逆子(向きは時々変わっている)。第1子も逆子だったけれどその時は自然に頭位に直ったので、今回も逆子体操をしながら様子を見ていたところ、鍼灸で逆子が直ったという体験を職場の先輩から聞いて、インターネットで鍼灸院を検索。34週で当院へ来院された。 施術と経過: 〔34週5日〕仰向けの状態のおなかに触れたところ、季肋部につっぱり感が少しある。また、頭痛が右側に起こりやすいとのことで、触れて確認すると肩・腰ともに右側に緊張が強い。これらの改善を目的に側臥位(横向き)の姿勢で、手足および臀部の6つのツボに鍼やお灸をした。施術前より、おなかが軟らかくなった。 2診目(4日後) 〔35週2日〕前回と同様に施術。 **2診目の翌日の検診で頭位を確認した まとめ: 逆子の鍼灸治療においては、胎児が動きやすくなるように柔らかいおなかをつくることを目指す。 おなかの真裏に位置する腰の緊張を軽減することでも、おなかは緩みやすくなる。
鍼灸施術をご希望の方へ
〔妊娠中の方へ〕
かかりつけの産科の先生に「鍼灸施術を受けてよいか」のご承諾をいただいてから、ご予約ください。当日は、母子手帳をお持ちください。
〔産後の方へ〕
当日は、母子手帳をお持ちください。
さいとう鍼灸治療室
〒244-0002
神奈川県横浜市戸塚区矢部町321
プロムナード矢部17-604
Tel 080-7037-1530
Email acusaito@gmail.com
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◆土曜診療は月に2回です
◆日曜・祝日以外に休診する場合があります。
◆診療カレンダーで翌月までの休診予定をお知らせしています。